私たちについて

ディスレクシア協会名古屋は保護者と⽀援者の会です

沿　革

1982年	アダム‧バンクス⽒ 来⽇	広島⼤学総合科学部の研究⽣、英語講師としてイギリスから広島へ
1992年	広島市内で難読症の調査	当時、広島⼤学の⼭⽥純助教授とともに⼩学４年⽣対象に調査した結果、全体の６％が難読症と判定された。当時の⽇本では、1968年に慶應義塾⼤学医学部の牧⽥清志助教授が、⽇本の難読症児は１％にも満たないという内容の論⽂をアメリカの精神医学誌に発表した。そのために、⻑らく⽇本では難読症児はほとんどいないということで、この分野の研究は進まなかったため、この⼭⽥らの調査結果は重⼤であった（資料１）。
1993年	⽇本ディスレキシア協会の設⽴（バンクス⽒⾃⾝もディスレキシアであった）	⽇本全国に、親や教師によるディスレキシアのネットワーク作りに挑戦する。 ⽶国⼈の教育コンサルタントのパトリシア⾦⽥の講演会を全国の５つの都市で開催する。 広島の本部では、ディスレキシアの診断とそれに関連した相談や学習指導、機関誌の発⾏。
1994年11⽉	「⽇本ディスレキシア協会名古屋」の誕⽣	ニュージーランド⼈のフィリパ‧ゴーダ―と彩⼦ハーイの貢献による。 （資料４）ニュースレターで、1996年設⽴になっているが1994年が正しい。
1996年3⽉4⽇	アダム‧バンクス⽒46歳で、喘息発作のため急逝	本部は⾃然消滅のかたちとなり、名古屋⽀部だけがその後も継続する。
2008年	「ディスレクシア協会名古屋」と改名	次期代表、吉⽥やすえと会員たちの貢献で現在に⾄る。
2021年8⽉	「発達性ディスレクシア⽀援センター」を新設	NPO法⼈LD‧Dyslexiaセンター理事⻑、宇野彰先⽣（元筑波⼤学教授）のお⼒添えをいただき、「読み書き検査」を実施できるようになる。
2025年	NPO法⼈化特定⾮営利活動法⼈化	「NPO法⼈ディスレクシア協会名古屋」となる

法人概要

法人名	NPO法人ディスレクシア協会名古屋
設　立	2024年9月9日
代表者	吉田 優英
役　員	理事5名、監事2名（※2024年9月9日時点）年間役員名簿
会　員	正会員38名、賛助会員47名（※2025年6月末時点）
事業内容	（1） 発達性ディスレクシア当事者、その周辺の発達障碍者への理解を深める社会教育の推進を目的とする講演会開催事業 （2） 発達性ディスレクシア当事者、その周辺の発達障碍者の能力が発揮できる事を目的とする学習会開催事業 （3） 発達性ディスレクシア当事者、その周辺の発達障碍者の人権の擁護を目的とするコンプライアンス講習会開催事業 （4） 発達性ディスレクシア当事者、その周辺の発達障碍者取り巻く包摂的な町づくりの推進を目的として啓蒙・啓発講座開催事業 （5） 発達性ディスレクシア当事者、その周辺の発達障碍者の地域社会の支援体制の創設を目的とするコンサルテーション実施事業 （6） 前各号に掲げる活動を行う団体の運営又は活動に関する連絡、助言又は、援助の事業 （7） その他この法人の目的を達成するために必要な事業

ごあいさつ

　当会の設立は、1982年に発達性ディスレクシアの当事者であるイギリス人、アダム・バンクス氏が広島大学の英語講師として来日したことに始まります。ディスレクシア（読み書き障害）の認知度が低いことに驚いたバンクス氏は、広島大学の山田純助教授と協力し、小学4年生を対象とした調査を実施し、全体の約6％の児童がディスレクシアであると判定しました。1993年には、日本ディスレクシア協会を設立。発達性ディスレクシアの啓蒙啓発に尽力をし、全国に支援ネットワークの構築にも心を砕きました。翌1994年には、名古屋支部が誕生しました。しかしながら、バンクス氏は46歳の若さで喘息発作により急逝され、本部は活動を終了しました。名古屋支部のみがその後も活動を継続し現在に至ります。今年で発足31年目を迎え、昨年（2024年）には正式にNPO法人として認証されました。バンクス氏は、一人ひとりの子どもたちに光が当たることを願い、協会の活動に深い喜びを感じながら尽力されてきました。私たちは、彼の遺志を名古屋の地で実現すべく活動を続けています。
　2010年には『特別支援教育支援員の養成講座』を開設し、千人以上の受講生を輩出してきました。2020年には、宇野彰先生（元筑波大教授）のご指導のもと『読み書き検査』の実施が可能となり、標準化された検査結果を活用することで、学校現場において「合理的配慮」を具体的に実施する取り組みが進んでいます。同時に、高校・大学受験時にも、根拠あるデータに基づいた配慮申請が可能となり、子どもたちの学びの機会が守られています。子ども自身が自らの特性を理解し、必要な支援を主体的に求める力を育むことで、周囲の理解も深まり、社会全体の意識や環境が徐々に変化していくことが期待されます。あわせて、子ども一人ひとりに適した学びのスタイルを学校でも実現していくことが可能になるでしょう。
　現在、つくば市で実現されている『読み書き対応TUKUBAモデル』（早期発見・早期対応ができる教員を養成するプログラム）を、愛知県内にも導入する取り組みを応援しており徐々に広がりつつあります。すべての子どもが、自分の夢に向かって歩んでいける環境を整えること、それが、私たちの願いです。子どもたちの笑顔を守り、未来への希望をつなげていくために、これからも一歩ずつ、歩みを進めてまいります。

定款・事業報告

下記よりそれぞれのPDFを閲覧いただけます。

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